昨年…2014年の中学2年の秋のことです。
9月25日の体育大会に向け、準備が始まった初日、ちょうどタイミング悪く市の教育センターの診察日のため学校を休んでいた娘が、「昨日お医者さんのところへ行った日に、障害物競走に決まってしまったよ」と翌日下校してきて驚くほどご機嫌が悪く叫んでおりました。
体育大会までは、3週間ほどありましたので、動画の「障害物競走」などを見せて様子を説明したりしたのですが、娘の不安と恐怖はどうやら言葉に尽くせないほどのものみたいで‥‥。
誰でもドキドキするよ、大丈夫!遊びみたいなもんやから、一番にならなくてもいいんやで、と母の私は言うのですが、どうにも納得がいかないご様子。
娘が言うには、練習は1回しかないからわからない、というのですが、そんなもんかな?と娘の説明じゃわけわからず、先生に聞くことにしてみました。
確かに本番コースみたいなのは1回だけで、あとはダンスやリレーなどの練習が多いようで、それだと性格的に娘は不安でいっぱいになっているだろうと察しがつきました。
親の私からみれば、そんなに気合入れなくてもいいのに…と思ってしまうんですが、本人にとってはこれが一大事。どうももう、体育大会当日は休もうモードになっているようです。
せっかくの年に一度の運動会、出ないのはつまらないだろうし、自分だけ話が見えないのは困るだろうなとあれこれ考えた結果、先生に、
「娘の個性を考えると、初めてのことにつまずく傾向があるのと、全体のイメージがわからないと不安になるようなので、イラストや絵なんかで、描いて説明をしてやってもらえませんか?」
とお願いしました。
先生にしても、発達障害のお困り度については、イマイチわからないようでしたが、私のお願いの内容を聞いて納得してくれたようでした。
予定の日は天候が悪く、翌日に順延になったのもちょうど良く、先生が早速イラストを描いて、「ここで網をくぐって、次は平均台、そしてハードルを跳ぶよ、そのあとは直線を走ってゴールするんだよ」と説明してくれたようです。実際のコースとなる運動場の設置場所にも一緒に行って教えてくれたようでした。
これで、ちょっと不安な気持ちが和らいだのかその日は、元気よく体育大会に登校しました。
私は、実は見に行かなかったんです、娘は小学校の頃から、「見に来ないでね」と言うので参観日も、柱の陰からコッソリ見に行くだけだったので、この日も出かけませんでした。
無事に終了し、学校を出ただろう頃、先生から電話があり、「すごく頑張ってました。楽しそうで見ていてホッとしました」とうれしい報告がありました。
帰宅し、開口一番「お母さん!体育大会行って良かった、めっちゃ面白かった!」と大喜びで話してくれました。きちんと対応してくれた先生助かりました。
広汎性発達障害(自閉症スペクトラム、学習障害を含む)を持つ娘には、初めてのことに特に、
・全体のイメージをしっかり把握させてあげる
・文字とともに、絵やイラストでわかりやすくする
というような補足をして、少しでも不安を取り除くようにしてやるのがいいのだと思った母でした。
今日も読んでいただきありがとうございました