発達障害母の見た自閉症東田直樹さん「22歳までを振り返って」講演その3

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幼稚園時代

 

  • 僕が、どんなに人と違うのか、ということに気づいたのは、幼稚園時代。

 

  • 奇声をあげたり、自分勝手に動いたりするたび、先生や友達から叱られる。

 

 

  • 僕は、なぜ自分が怒られるのか、まるでわからない。気がつくと、僕はクラスの問題児で、みんなを困らせる存在になっていた。

 

  • 僕は、悲しくて、悲しくて、心の中は、張り裂けそうな毎日だった。

 

  • 話せなかったので、謝りたくても「ごめんなさい」も言えず、ただへらへらしている僕を見てあきれている。みんなの顔を見るのが嫌だった。

 

  • 特に話せないことは、僕を奈落の底に突き落とした。

いつも注意される自分は、なんて悪い子だと思うと、どうしようもない気持ちになった。

 

  • その頃は、自分で何をどうしていいのかわからず、くだらないことにこだわり続けたり、夜も寝なかったりしたもの。周りが見えてきたために、そうせずにいられないほど、僕は苦しくなってしまったのだ。

 

張り裂けそうな思い

 

  • こだわり続けていることも、別にそれがやりたいわけではない。何かにこだわっていないと、気がヘンになりそうだった。僕は、気持ちをわかってほしかったのだと思う。

 

  • 悲しくて、心の中は張り裂けそうな毎日だった。

 

  • 前を向いてと指示されても、前の人が横を向くと、どこが前だか混乱する。お遊戯の時間も、先生の真似など、とてもできない。自分の手足がどうなっているのかさえ、わからないから。

 

  • みんなは、ベラベラと訳の分からない言葉を話し、僕を珍しそうに見つめ、先生の一声で同じ行動を取る。けれども、みんなが当たり前にしていることさえ、僕には「宙返りをして」と言われるくらい、難しいことだった。

 

孤独

 

  • 僕は孤独だった。人は、いつも、突然現れて何かをしろと命令するし、僕の気持ちをわかってくれない。

 

  • 友達は、毎日がすごく楽しそうで、テレビの話や戦いごっこをしている。それは、僕にとっては、つまらない遊びだった。

 

  • とにかく、疲れ果てていた。

 

  • 1人でいれさえすれば、安心できた。

 

  • 僕は、怒られたくないのではない。

 

  • 心の中に存在している本当の自分を守るために、ひとりでいることを選んでしまう。自分のせいで、周りが不幸になるのが嫌なのだ。

 

  • ひとりでいることだけが、自分を守るために、小さな僕にできることだった。

 

 

発達障害母の見た自閉症東田直樹さん「22歳までを振り返って」講演その4へ続く

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